ウェブを変える10の破壊的トレンド / 渡辺弘美
- 作者: 渡辺弘美
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2007/12/22
- メディア: 単行本
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あとがきにこう書かれています.
日本からはなぜ米国のように次々と破壊的トレンドに繋がるテクノロジーやサービスが生まれてこないのか...
私はあえて「エンジニアを信頼する環境」が日本には足りないのではないかと言いたい.エンジニアを甘やかすのがいいというわけではない.エンジニアを飼い殺したり,能力をつぶしたりするようなことはやめ,エンジニアが創造性を最大限発揮できるような環境を整えるべきだ.
Googleの環境を例に出し,僕らエンジニアが日々感じている事をズバリ指摘してて,かなり共感!
さて,本書の内容ですが,米国での最近のウェブサービスを多数紹介しています.それぞれのURLは著者のブログに書かれているのでそっちを見た方がいいでしょう.
ただ,重要なのは,個々のサービス云々や技術云々ではないのです.クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」を読んだ人ならわかると思うけど,その小さな小さな取るに足らない変化,予兆を感じ取れるか,そしてその本質が一体どういうことを示しているのかということを突き詰められるかが非常に大切なのです.それを著者なりに,10のトレンドとして本質を捉えたのが本書です.
本になっている時点で,最先端の変化ではないのかもしれませんが,その分析はなかなかするどく興味深いものがあります.こう並べてしまうと,ふつぅじゃんと感じてしまうかもしれませんが...
本書を読んでいて気になったのは,ウェブ系エンジニアやギークなら,こういったトレンドやサービスには敏感なので知ってて当たり前,当然使ってるよってなるのですが,いわゆる普通の人達にはまだまだ浸透してないのではという感覚が正直あります.米国の話ということを抜きにしても.イマドキの中高生,大学生なら割と普通なのかな.
サービスを使っているということを意識させずに気がついたら使ってしまっていたというようなサービス(=優れたサービス)が流行るんでしょうね.