一瞬で信じこませる話術 コールドリーディング / 石井裕之
- 作者: 石井裕之
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本
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コールドリーディングとは,「まったく事前の準備なしで初対面の人を占うこと」「人の心をその場で読むこと」を意味するそうです.
ですが,本書を読んでみるとこれは特殊な能力でもなんでもなく,人の心理を利用したコミュニケーションテクニックの一種であることがわかります.
ちょっと言いすぎかもしれませんが,「鎌をかける」に近いものがありますね.
悪徳商法などに騙されないように,こういったテクニックがあることを知っておくことに損はないと思います.
メモ
- バーナム効果,フォーラー効果 : 誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理学の現象
- セレクティブメモリ : 意識に強くアピールした記憶だけが残り,その他のどうでもいいことは,それを見たり聞いたりしたという事実さえ忘れてしまう
- アンビバレンス : 誰にでも二面性がある
- ストックスピール(Stock Spiel) : 誰もが体験するような例文をいくつも持っておくこと.ようは誰にでも当てはまるような,プラスでもなくマイナスでもないというような事.
「正直なところ、今のあなたの運勢は最高だとは言えません。思い通りに進まないことがいくつか残っているはずです。金銭的な問題もないとは言えません。しかし、運気はこれから上昇していくところです。」
- Meタイプ/Weタイプ
- Meタイプ : 自己実現のカリスマタイプ,自分が基準
- Weタイプ : 明るい博愛主義者,私たちが基準
- ズームアウト/ズームイン : 話しながら言葉の定義を広げたり狭めたりする
- サトルネガティブ(Subtle-Negatives) : 否定疑問文で探りを入れる.「きみは,○○社に勤めている人じゃないよねぇ?」
- サトルクエスチョン(Subtle-Questions) : 質問しているということを悟られずに質問する.「○○に心当たりがありますか?」
- サトルプリディクション(Subtle-Predictions) : 未来を予言し,それを的中させたように思わせる騙しの技法.「近いうちに〜があるはずです」