”使えない”リーダーと言われないための36のチェックリスト
少なくともチームで仕事をしている人は，今すぐチェックしておくべきリストだろう．
優れたリーダーになるためには，どのような行動がカギになるのか．
その答が，｢リーダーシップ・コンピテンシー｣を体系化した，｢リーダーシップ・スタイル・インベントリー(Leadership Style Inventory:LSI)｣*1といわれるものである．このLSIは，リーダーの行動を伸ばすべき行動，減らすべき行動，抑えるべき行動の3つの分野に分類し，12のコンピテンシー，36のチェックリストからできている．
みればわかるが当たり前のことばかりだ．だが実践するのは難しい．だからこそ，どこかに貼っておいて常にチェックしておきたい．
建設的行動 (伸ばす)
人間尊重
- 職場の全員について，それぞれ長所を1つ以上，見つけている
- 誰かにカウンセリングやコーチングを依頼され，行っている
- 人に挨拶したり話しかけたりするときに，笑顔を向けている
協調
- 仕事仲間と，仕事以外の私的な話をしている
- 仕事仲間と，職場以外で一緒に遊んでいる
- 仲間のために，ときには自己犠牲を払っている
自己実現
- 自分が生きる目的を明確に持っている
- 本来の目的の達成のために，ユニークな手段を工夫している
- 仕事に直接関係無いことも学んだり吸収したりしている
達成
- 率先垂範している
- 新しい課題を自らに設定している
- 仕事の達成自体を報酬と感じている
受身的行動 (減らす)
迎合 (承認欲求)
- 自分の考えを積極的に主張しない
- 付和雷同しがちである
- 正邪をはっきりと言わない
慣例重視
- 行動の理由に，｢慣例(前例)だから｣と言う
- 改善提案を出したり，他者から提案を実施したりするのが苦手
- 新しい考えは，まず否定的に見てしまう
依存
- 進むべき方向を自ら決められない
- トラウマを自ら解消・克服できない
- 自分の力に自信が持てない
回避
- 仕事に対し，明確な目標を設定していない
- コミュニケーションを，面と向かわずメールやメモに頼りがち
- 失敗を恐れる
攻撃的行動 (抑える)
対立
- 心から打ち解け合える友がいない
- 皮肉を言うことがある
- 自分に対する批判を素直に受け止められない
権力志向
- 下の者に対して威圧的振る舞うことがある
- 自分より優れた人を認められない
- 他の人の主導の下で，素直に働けない
競争
- 競争的な環境では，内容よりも勝ち負けにこだわる
- 負けを素直に認められない
- 自分と他人とを，事あるごとに比較してしまう
完全主義
- 顧客の要求水準を見極めるより，ともかく完全を目指す
- パフォーマンスの低い人に，粘り強く接することができない
- 物事がうまくゆかないときには，平常心が保てない
このチェックリストは，｢Think! SPRING 2007 No.21｣に掲載されているものである．
- 作者: 東洋経済新報社
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