ワーキングプア
ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)
- 作者: 門倉貴史
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2006/11/09
- メディア: 新書
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本当に他人ごとではない実話が生々しいです.アメリカに続き日本でも今後インド/中国へのオフショア開発が加速していく事を考えると,本当の意味でのスペシャリストでなければすぐにワーキングプアに陥るでしょう.自分の技術/価値に不安がある人は一読を.
メモ
- 大規模小売店舗立地法による業界構造の変化に気が付いてはいたが,対応できなかったため倒産.
- SEで技術で勝負しようと,正社員から個人契約社員に.バブル崩壊で首を切られた.見通しのいい人は,その前の段階で顧客を獲得し独立していた.急にやってきた変化を読めなかった.
- コンピュータ関連といえども,55歳ではコンピュータ関連の仕事は探しても探しても見つからない.
- 中高年の多くは,「ゼネラリスト」として企業内で育てられてきたため,転職先で高い賃金が支払われる.「スペシャリスト」としての技能を持ち合わせていない.一度ある企業を離れた「ゼネラリスト」は,他の企業では全くといっていいほど通用しない.
- 消費支出の履歴効果=所得が下がっても,生活水準を下げられない.中高年には他の年齢層に比べて切り詰められない支出がたくさん残る.教育費,住宅ローンである.
- 終身雇用,年功序列が機能するためには,以下が不可欠.1.企業が安定的に成長していくこと 2.人口構成が美しいピラミッド型になっていること
- 派遣労働者には2タイプ.登録型:登録されている人のなかから期間を定めて雇用して派遣する.常用雇用型: 派遣元に常時雇用されている形態.請負労働者:請負業者と雇用関係があり,請負業者から指揮命令を受ける関係にある労働者