上機嫌の作法

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

本当にできる人は上機嫌

テレビでよく目にする著名人斉藤さんは,いつもとんでもなく上機嫌ですが,実は不機嫌な時代が長くあったとか.そのことで自身かなり損をしてきたとおっしゃっています.日本人の特性や歴史的な背景も交えて,日本という国の「不機嫌な時代」についても洞察されています.

どうしたら上機嫌になるのか.上機嫌力の根本にあるのは「ふっきる」ことだそうです.

  1. 断言力
  2. 想像力
  3. 自分を笑い飛ばす力

こんな3つの力が「ふっきり上手」への推進力になると説明されています.

要約すると,「現実を肯定的に認め,想像力豊かに物事を捉えれて能動的に機嫌をよくし,自分を客観視するということ」だと思います.

具体的な「上機嫌の技化のメソッド」としていくつか具体的な方法が紹介されており参考になります.『「頭のいい人」より「感じのいい人」』で紹介されている方法と重なる部分があることからも,上機嫌または笑顔に有効な方法には,原則というか基本があることがわかります.


不機嫌な人は,「知性」というものを間違って捉えている,と力説されています.

「テンションが高いと,頭が悪い」という思い込みを捨てましょう.頭がいいという状態と上機嫌は,むしろ一致すべきものです.私は頭がいい人というのは,場や人,意味の繋がりによって現実を把握することができる人,全体の文脈が読める人,文脈力のある人,と定義します.

知性があるというのは,自分の気持ちをコントロールできることです.

自己中心的で幼稚な考え方から脱却できていない.そんな自分にとって非常に耳の痛いお言葉ですが,しっかりと受け止めていかねばと,考えさせられた1冊です.最後の「まとめ」の章に目を通すだけでも効果があると思いますよ.