ヤバい経済学

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

去年からかなり話題になっていましたが,やっと読了.感想はというと,ヤバくはないけど,まあまあおもしろいかなといった感じです.

興味深いのは,悪ガキ教授と書かれている著者.裏表紙の写真からは悪ガキには到底見えませんけどね.この人の扱うネタが面白い.本書で取り上げているネタ以外に,彼のWebサイトでは,「ギャンブル」「モンキービジネス」「酔払い運転の適正な罰金」「ペナルティキックで一番いいのはど真ん中に蹴りこむこと」,など経済学とは一見無関係な論文がたくさんあるらしいのです.

「インチキと犯罪と不正」を「インセンティブのダークサイド」と呼び,自分がいつも惹かれるのはダークサイドだとも言っている.

と訳者のあとがきで書かれている.う〜ん,実はヤバい人なのかも.

経済学なのか社会学なのか,ただの雑学なのか.僕にはよくわかりませんが,膨大なデータ解析によって裏付けていることは確かなので,学問なのかとは思われます.それにしても著者の「通念を疑ってみる視点」,新しい見方をする,新しい理解のしかたをする,新しい測り方をする,という才能には驚かされます.