和田裕美の人に好かれる話し方
- 作者: 和田裕美
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 単行本
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確かに25万部売れてるだけのことはある,スゴ本でした.
あらゆるところに付箋貼りまくりでしたが,個人的にタイムリーな以下にとても共感しました.
ただ,むやみやたらに反論したくなる人が世の中にはいるんです.すべてにおいて反論し,最終的に自分の意見があたかも正しかったように締めくくる人.
いいですか?意見するより,アイディアを出すより,何よりも簡単で,誰にでもできることこそが,「否定と反論」なのです.相手と反対のことを言うだけですから簡単です.
反論したそうな顔は,余裕のないイライラ顔に見えるので,空気もみだれます.反論したくなってしまう人は冷静になって考えてください.とりあえず相手の話をゆったり聞くことです.
反論したい人の心理に,自分が相手より優位に立ちたいという気持ちがあります.でも,優位に立てる方法は,相手が気分よくなって,あなたを好きになってからでも間に合います.
今のプロジェクトの問題児のこと,なんで知ってるの!?っていうくらいドンピシャな描写.まずは彼の心理を理解してあげることかな.
一方で,自分にとっても相当耳が痛い内容ばかりでした(メモの量がハンパじゃない).まあそれだけ僕にとってはかなりの良書ということです.タイトルが <人に好かれる><話し方>.じつに見事に両方,大の苦手であります.
ちゃんと話せるけど,敵をつくりがち(攻撃的な口調)な方.人には好かれてるけど,話すのが苦手な方.どちらもイケます.また,リーダーやプロマネなど,メンバやステークホルダと建設的な話/交渉をしなくてはいけない人もイケます.かなりオススメな1冊です!!
メモ
空気をつくる
- 空気には自分の心が表れます.
- 相手に影響されて生きるか,相手に影響して生きるか,元気のいい人には影響されたほうがいいし,ちょっと暗くて元気のない人には,自分が元気になって影響したほうがいい.
- 人と会うときは,いつも心は平常心(ニュートラル) = 「わくわく」
- 騙しでもいいからとりあえず,相手を「好き好き好き」と思い込む.無理でも必死で暗示をかける.「きっとこの人から何かを学べるんだ」って.
- 人が発する空気
- 第一印象
- 笑顔と動作 (笑顔の持久力)
- 心
- 無意識に相手に威圧感やプレッシャーを与えてしまう人もいる.本人は気づいていない.→ 「この人はこういう表情で悪気はないんだ」と思えるようになる.
- 「話せる人」 = 「一緒にいて楽しい人」 = 人間として愛されるはず
- 話せる = 思いやりのある言葉を相手にわたすこと
- 共感ワード : 相手を幸せにするフィードバック
聞き上手になる
- 「理解ほしいなんて思うなよ.理解するほうにまわるほうが絶対にうまくいくんだから」
- コミュニケーションがうまくいかないときのたいていの原因は,相手の話を聞けない自分にある
- 相手には「自分の言いたいこと」ではなく,「相手の聞きたいことを話す」
- 話せる人より,好かれる人になる
- 人は自分を好きな人が好きである.人は自分の話を聞いてくれる人が好きである.
- だから,相手の人を「好き好き好き」と思って,相手の話に一生懸命に耳を傾ける.
- 人が新しい情報を第三者に与えるときってすごく嬉しい
- 聞き上手になるための9つの問題
- たくさんのことが頭にあって集中できない → メモをとる
- ついつい相手の話をさえぎって話したくなる → 我慢して聞く
- 他の人の議論や意見に反論したくなってしまう → 相手が気分よくなって,あたなを好きになってから
- 相手の話に興味が持てない → 「その人」に興味を持つ
- 専門的すぎて理解できない → 最後にまとめて質問する
- なんだか気が散る → 「トイレ,休憩」,空気を変える
- 最後まで聞かないで結論を言いたくなる → 我慢
- 熱心に覚えようとして要領悪く聞いてしまう → まずは8割理解から
- 人で判断して聞いてしまう → 誰の話でも素直に聞ける人って,器がでかい人
ファンになる
- 内弁慶が直るときというのは,自分はこの場所で愛されている,とわかったときに,内気な人は話せるようになる.話をして縁が切れない,嫌われないという確実な関係.言葉で失敗しても許してもらえるという環境.
- 共通項を探し出す
- 声を掛けられて嫌な人っていない.自分に向けてもらった関心というものがとても嬉しい.
- 「ファンの気持ち」
- 見返りがあるのが「媚びる」,見返りがないのが「ファンの気持ち」
- 上司のファン,同僚のファン,部下のファン
- 基本的に相手が自分より上の位置にいる状態
- 嫉妬でどうしても「ほめる」ことができないときは,自分の未来を考える.「すごいね,おめでとう」と言えるほうが,それを言えない人よりも器が大きい人になっていそうな気がしませんか?
- 〜+感謝
- 「八時に来てね」 → 「申し訳ないんだけど,明日八時に来てくれると嬉しいんだ」
- 危機感+可能性
- 「どうして連絡して報告しないんだ!」 → 「ちゃんと連絡して報告してくれたら,すごい嬉しいんだよ」 「何度言ったらわかるんだー」 → 「何度言ったらわかるんだー,やればできる人なのに,もったいないだろう?」
話し方
- 語尾マシュマロ : 語尾をソフトにするだけで,ものすごい印象が変わる
言葉は相手を幸せにするため - 楽しい気持ちになってもらったり,ほっとしたり,ぐっときたり,ほめたり,不安を消して勇気を与えたり,背中を押してジャンプさせるために使うこともあって,要は,「相手が何を言ってほしいのか」を推測する「気づき」を必要とするのです.
- 思いやりの松竹梅
- 梅 : 自分がしてほしくないことを相手にはしないという思いやり
- 竹 : 自分がしてほしいことを相手にしてあげる思いやり
- 松 : 相手がしてほしいことをしてあげる思いやり
- 「だけど」「でも」
- × 肯定から否定の「でも」
- ○ 肯定から肯定の「だから」
- ○ 否定から肯定の「でも」
- 説得力のある話し方の3条件
- 信頼される人であること : 「この人なら,きっとうまくやってくれる」,嘘をつかない,期限を守る,裏切らない
- ロジカルに話せること
- 表現すること : 感情が動くように「わくわく」を引き出す.視覚イメージ
- 背中を押す言葉
- 「すごくいい考えだと思うよ」「絶対だいじょうぶ.あなたなら絶対に達成できるよ」と背中を押す.