「計画力」を強くする / 加藤昭吉
「計画力」を強くする―あなたの計画はなぜ挫折するか (ブルーバックス)
- 作者: 加藤昭吉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/05/18
- メディア: 新書
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経営も人生も仕事も遊びも,「計画力」が大事.もちろん,プロジェクト・マネジメントも.
計画とは,
「目的・目標を実現するために構想を練り,その構想を具体化するために必要な段取りや手順を考えること」
目的,目標,構想,段取り,手順 の言葉の意味もしっかりと押さえておきたい.
本書に書かれていることは,計画をたてることについての基礎の基礎.最低限これぐらいは知ってないと社会人としては問題では?
メモ
計画が失敗する9つの理由
- 計画の目的・目標がはっきりしていない
- 日本人の口癖「とりあえず」
- 頭の中だけで組み立てた計画になっている
- 現実から遊離した計画になっている
- 状況判断を誤って計画している
- 目的・目標は,周りの状況(外的状況)と自分自身の状況(内的状況)をどう認識するかで決まる
- 目先の問題解決を積み重ねただけの計画になっている
- 複数の計画案の中から選び抜かれていない
- 計画通りに実行する熱意に欠けている
- 計画実行の勘所をはずしている
- “終わり”からの逆算ができていない
- 計画の適切なフォローアップができていない
目的・目標を扱う3つのポイント
- 計画の目的・目標を明確にする
- 組織が示す方向をはっきりさせて,組織のメンバに目的意識をもたせる
- 目標は全社員が理解できる単純さが重要byゴーン
- 目的・目標と手段を取り違えない
- 目標に期限を設定する
計画立案のための5つのポイント
- 想像力を働かせて構想する
- 正しい計画のステップを踏んで立案する
- 複数の計画案を練る
- 計画案を正しく評価する
- リスクを嫌って現状のままでいたいという習性
- 成功体験の犠牲者
- 目先の妥協は高くつく
- すぐ役立つことはすぐ役立たなくなる
- 不確実さのリスクをできるだけ回避する
プロジェクト・マネージャに求められる4つのこと
- 計画の本質を捉えること
- 経験や知識に裏打ちされた勘をもつこと
- こういった条件でぜひとも成功させなければならない真の意味
- 成功のキーファクターがどこにあるかを見抜ける豊かな感性
- システム思考に基づいて物事が進められること
- その問題の解決ばかりにとらわれていてはダメ.その問題がシステム全体の中でどのような位置にあって,どこに,どのような影響を及ぼすかを見極めて対応する必要がある
- 迅速な意思決定ができること
- 関係者を説得できること
計画実行 4つのポイント
- 計画の勘所を押さえる
- システムとして捉える.部分と全体の関係
- 歴史や考え方と理解せずに表面的なことだけ真似る.(トヨタ生産方式)
- クリティカル・パス
- 「やらなくてもいいことはやってはいけないこと」
- 計画の人間的側面に配慮する
- 段取りと手順を大事にする
- 計画の実行をフォローアップする
- 現状を正しく捉える
- 将来を見通す
- 思い切った軌道修正をする