Webアプリ初心者プログラマのRails習得法

とりあえず動くアプリをつくってみる

初心者のうちは,Railsでつくると何がどう楽なのか,そしてRailsにはどんなクラス/メソッド,ライブラリが用意されているのかわからないので,とにかくまずはコピーでいいから動くアプリを作っていく事から始めるといいと思います.

Webアプリ,ましてやプログラミングが初めてだという人は,「かんたんRuby on RailsでWebアプリケーション開発」この本がいいと思います.コードの解説が一番詳しいと思います.ただ誤植が多いので,サンプルが動かないときに自分でググって解決する根気が必要ですが..

Rubyの本もあると便利

サンプルをより理解するためには,やっぱりRubyの本があると便利です.文法は大抵ネットでも調べられますが.特にサンプルをコピーするだけ状態から自分オリジナルのアプリを作っていくときには,「Rubyレシピブック 第2版 268の技」が使えます.文字列の扱い,配列,ハッシュ等,いろいろな活用法が具体的に書かれているのでネットで調べるよりはるかに速いです.

実用的なアプリを作るには

Web アプリを作った事があるなら,「ライド・オン・Rails Ruby on Railsを徹底攻略」がよいと思います.蔵書管理システムといった実用的なアプリ構築から始まって,認証,ログイン,メール,携帯対応等,基本的なプラグインの使い方が書かれているからです.また,サーバでの運用についても書かれています.Amazon Web APIを使ったサンプルなどもあり作っていて楽しいですよ.

またRailsにもPerlPHPCPANPEARように豊富なプラグインやライブラリがあるので,自分で一からガリガリ書く前に,一度ググってみることをおすすめします.基本的なWebアプリで必要になる部品はたいてい既にあります.

プログラミング経験者なら

やっぱり王道の,「RailsによるアジャイルWebアプリケーション開発 第2版」でしょう.残念ながらVer2.0には対応していませんが,やっぱり一番詳しいと思います.そしてもう1冊買えるなら,「Ruby on Rails入門優しいRailsの育て方」がおすすめです.僕はリファレンスとして使っています.APIを調べたいときなど,まさにかゆいところに手が届く1冊です.

現在出版されている Rails本はほとんどが Rails Ver1.2対応だということには注意が必要です.何も考えずにRailsをインストールすると,最新の Ver2.0になってしまうと思いますが,チュートリアルそのままではサンプルすら動かないでしょう.まだVer2.0対応の本があまりないので,まずは Ver1.2をインストールするのがいいと思います.Ver2.0にするのは,基本が習得できてからでも全然遅くないでしょう.

いつもサンプルコード止まりの人は

最後に,Railsで作っちゃうと,本当に簡単にさくっと動くアプリができちゃうのですが,これが落とし穴だったりもします.というのは,下位レベルではどんな事が行われているのか,DBとどうリンクしているのか,ルーティングはどうなってるのか,セキュリティは?など,あまり深く理解せずとも動くものがさくっと作れちゃうからです.

サンプルコードレベルはすぐ作れるようになるけど,ちょっとでも自分オリジナルなアプリを作ろうとすると,とたんに手が動かなくなる人はまさにこの穴にはまちゃってる人ではないでしょうか.この壁を乗り越えるコツは,ズバリ自分が使いたいアプリを作る事だと思います.