ヒューマン2.0
ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)
- 作者: 渡辺千賀
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/12/08
- メディア: 新書
- 購入: 9人 クリック: 143回
- この商品を含むブログ (218件) を見る
シリコンバレー1時間の旅は,「うんうん,あるある!へぇ〜へぇ〜.」の連続ですごく楽しかった.行ってみたくなってしまった.「夜中のスポーツジムで,興奮してプログラミングの話をしながら,筋トレをしている男性二人組」「エンジニアだったら,男子が長髪でポニーテールだろうが,スカートをはいていようが…OK.能力あるエンジニアは非常に限られた資源.スキルさえ高ければ他のすべてが許される」,わかるわかる.
僕は,今まさにライフスタイルワーカー, ポートフォリオワーカーなる「ヒューマン2.0」を目指している.著者が日本にも押し寄せてくるだろうと予見している「会社に依存しない新しい働き方」だ.海のそばにサーフィンのための別邸があるんだけど,そこでSOHOをしようと目論んでいる.無論ムーンライティングで.昼間はサーフィン三昧.将来は,シーズン毎に世界中の波のいいトコで仕事がしたい.
フラット化が加速する社会から容赦なく捨てられる下流エンジニアの危機感,まさに最近の最大の関心事.だからこそ,普段から「痛み状態」を意識的に作ろうとしている.もちろんこのブログの目的の1つはコレだし.
この本,正直、本屋では手に取らなかったかもしれない.というのも,最近「2.0」少々過食気味なのです.以前偶然みつけた「ネットコミュニケーションの視点:tokuriki.com」の徳力さんという方が執筆された「アルファブロガー」という本を昨晩読んでいた.その本にでてくるアルファブロガーのサイト「R30」にお邪魔したら,本書の書評があって…そして今日本書を読むことができた.ネットというかブログのすばらしさを改めて実感.本当に読めてよかったなぁと思える本です.よくよくみると、「アルファブロガー」の中に著者の渡辺さんのOn Off and Beyondも紹介されていた.先ほどそのページ読了.なんか変な実況中継みたくなってしまったが…
著者,渡辺さんという人にも非常に共感というか不思議な興味を持ちました.スキューバ,スキー,南の島がすきで、MBAホルダーにして仕事はバリバリなコンサル社長.そんな著者のマインドを少しでも享受できれば,「人生のリスクを楽しんで」「ハッピーを最大化」できそうな気がしてくるから不思議です.
メモ
- 失業という「痛みがある」状態にあることで,はじめて人間は「よりもとめられる仕事を工夫して作り出す」「新たなスキルを身につける」.だから,「痛み状態」があることが大切.
- ギーク(geek):バリバリに技術系知識があり優秀で使えるヤツ
- ナード(nerd): 役に立つスキルがない単なるオタク
- エンジニアは神様です
- 開発エンジニアを100とすると,ビジネス系人材が85〜90,財務,人事,総務が75〜80というのが給料の相場.
- 「エンジニアだったら,男子が長髪でポニーテールだろうが,スカートをはいていようが…OK.能力あるエンジニアは非常に限られた資源.スキルさえ高ければ他のすべてが許される」
-
- 最先端の仕事をしている
- エキサイティングな仕事をしている
- 能力が高い
- 金持ちまたは将来の金持ち候補
ヒューマン2.0
ヒューマン2.0のルール
仕事のルール
- 自分と異なる人を受け入れる
- 大事な情報はソースに当たる
- オープンソースな人になる: 自分の知識,知恵を公開すること.
- 多くを期待される場に自分を置く:ストレッチゴール=その人の現状の能力を凌駕する目標
- 英語を身につける
転職のルール
- 理論上の「本当の自分」を探さない.「自分は本当はこういう人間だから,こういうことをすべきだ」というのは失敗の元.
- 時にはあきらめる
- どれほどムカついても鉛筆を折らない
他のルール
- ラッキーになる.ラッキーなふりをする.
- 波に乗る(おっちょこちょいな人になる)
- 直感を大事にする
- 現実をありのままに認識する
左脳にある「今まで自分が信じてきた枠組み」に無理やり周囲の状況を押し込めるのではなく,「今いる場所は知らない場所」という新しいパラダイムを理解し,それを元に一歩を踏み出す.
情報
- アメリカの求人情報 http://fortmyers.craigslist.org/ シリコンバレーの求人情報はhttp://sfbay.craigslist.org/ のjobsを参照
- Daniel Pink 「Free Agent Nation」
- 期待される場に身をおく http://www.chikawatanabe.com/blog/2003/08/gender_issue.html