究極の会議 / 鈴木健
- 作者: 鈴木健
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2007/08/31
- メディア: 単行本
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議事録をプロジェクタで映し共同注視しながら,参加者全員で議事録をその場で作成して会議を進めていき,会議終了時点で議事録を発行してしまう,という議事録ドリブンな会議を提唱.
僕の組織では当たり前にやっていることなので別段驚きはなかったけど,これって一般的な方法ではないんだろうか?
本書には15のプラクティスが紹介されているが,中でも重要なのが,始まりと終わりのプラクティス.
会議に最初にやること
- 会議のゴールの確認
- 会議の終了時刻の確認
- ToDoの見直し
- スケジュールの確認
- トピックのゴール,時間と優先順位の設定
もちろん,これらは事前に議事録に書いておく.
会議の終わりにやること
- 何が決まったのか(結論とアクション(ToDo)の確認)
- 次に何をすべきか(次回会議までのアクション(ToDo)の確認)
- 次の会議の設定
やりかたというか会議の見た目は議事録ドリブンそっくりなんだけど,この初めと終わりのプラクティスがちゃんとできていないことが,実はかなり多い.なぜかというと,会議術なんて会社が教えてくれるものでもなく,自分で勉強でもしないかぎりは,みんながやってるのをなんとなく見よう見まねでやってるだけだからだ.ようは,会議の本質的な意義や目的,またはダメ会議による損失をちゃんと考えてないからだ.だから,「この会議のゴールは何?」なんて聞くと,ムッとした顔をされたりすることがある.
とはいっても,これらはとても簡単なことなので,誰かがやっていればそのうち簡単に浸透するだろう.ほんとうに難しいのはじつは議論の進め方.いわゆるファシリテーションの方だ.これについては,「会議が絶対うまくいく法」が参考になる.”会議のバイブル”と呼ばれている本だ.
平均年収700万円程度の社員が100人ほどいる組織では,会議に使われているコストは,会議室代などを含めて年間2億円にもなると,本書では試算されている.今度自分の組織でも試算してみようと思う.意外とばかにならない.
メモ
- 議事録ドリブン
- 会議とはその場で議事録を作る作業である
- よい会議をしようとするのではなく,よい議事録を書こうとせよ
- リマインドメールは,未完成の議事録となる
- 議事録の共同所有
- 議事録は,いつでも誰でも,読んだり書いたりできる
- 議事録に意見を書き込むことによって,会議前に議論を始めてしまうことも可能
- 参加者から見た「究極の会議」
- 会議時間が短くなる
- 必要のない会議にはそもそも参加しないということが可能になる
- 自分が議論したいことをトピックに追加できる
- 自分に関係ない議論では会議室を退出できる
- ノートにメモをいちいちとらなくてよくなる
- (議事録が送られてくるまでの)不安感から開放される
- トラブルになることを防ぐことができる
- 自分が何のために仕事をしているかがわかるので,モチベーションがわく