なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?

「最強組織の法則」「入門!システム思考」「システム・シンキング入門」に次ぎ,システム思考の本はこれで4冊め.本書は,身近な実例が多く,よくあるパターン(システム原型)のループ図や対策も豊富で,システム思考の実践手法なども説明しており,実務では一番使えそうです.

筆者らの会社「Change Agent」のシステム思考入門シリーズ アーカイブにまとまった説明があり,初めての方は結構参考になります.

次は,「フィールドブック 学習する組織「10の変革課題」―なぜ全社改革は失敗するのか?」 を読んでみたいと思います.

メモ

システム原型

  • 成長の限界
    • 成長を加速するな
    • 制約要因を見出し,弱めよ
  • うまくいかない解決策
  • 問題のすり替わり
    • 対症療法を避け,根治策に徹せよ
    • 本当の問題を直視せよ
  • 目標のなし崩し
    • 絶対的な目標を持て
    • 評価基準を外に持て
  • 勝者はさらに強くなる
    • 多様性を高めよ
    • 機会の平等を確保せよ
  • エスカレート
    • 一点へのこだわりを捨てよ
    • 大局から目的を見よ

レバレッジ・ポイント

  • 変数(パラメータ) : 数値を定める
  • 物理的なフローとストックの構造 : 計画段階が決め手
  • 情報のフローの構造 : 現実を「見える形に」する
  • ルールやインセンティブ : 行動の促進と抑制
  • 目的 : 「何のために?」を自問する
  • 前提となっているパラダイム : 「社会通念」や「常識」